Q.全国に転勤する可能性のある会社に勤務しています。実際、これまで3回も転勤し、 その都度家族で引っ越しました。今後も転勤がないとは言えませんが、子、どもも大 きくなってきているので、ここで家を買ったほうがいいのかどうか悩んでいます.
A.行定さんのような。転勤族e の場合、家の購入は慎重になるべきです。住宅を買 ったが、段ボールも聞かないうちに、転勤の辞令が出たという笑えない話をよく開 きます。住宅ロ lンの返済があるので異動を断らないだろうと考え転勤の辞 AZ 出すと、 ある会社の人事部の人は言っていました。 住宅を購入した後に転勤となった場合、主に、①マイホームを貸して、家族全員で引っ 越す、②マイホームを売却し、家族全員で引っ越す、③夫が単身赴任し、家族はマイホー ムに住む、という3つの選択肢が考えられます。 ①を選択するなら、いずれ戻ってくるときを考えて、転勤している期間だけ他人に貸し たいと考えます。通常の賃貸住宅は、借家人の権利が強いため、家を返してくれといわれ でも、返す必要がありません。一時的に貸したいというニ lズに応えるため「定期借家契 約」という契約形態があります。一般的な借家契約に比べ定期借家の家賃相場はかなり低 くなります。数年で返してくれと言われる契約であれば、安くなければ借りたくないです よね。もしも、住宅ロ lンの返済額や維持費の合計額以上の家賃で貸せなければ、毎月赤 字になってしまいます。 ②を選択した場合には、住宅ロ lンの残債以上の価格で買う人がいなければ、ローンの抵当権を外すことができず他人に売却することができないかもしれません。どうしても売
却したいなら、貯蓄も足して残債を完済する必要があります。特に新築を買った場合であ れば、当初の日年程度は新築プレミアムがはがれていくので213割価格がダウンしてい ることも十分にあり得ます。購入して聞もない時期の転勤であれば、残債もあまり減って いないはずなので、オーバーローン状態になっている可能性は高いでしょう。 ③を選択した場合には、二重生活となるため、生活コストが大幅にアップしてしまいま す。会社が単身赴任者に対して手当を出してくれるなら、ある程度はコストアップを吸収 できますが、業績が厳しい昨今、手当はあまり望めないようです。 いずれのパターンを選択しても、家計に負担をかけるのは変わりがなさそうです。そう と分かっていて、あえて購入するのは、リスクが高すぎます。転勤をしなくても済む年代 になるまでは、賃貸住宅に住み続けたほうが無難かもしれません。 不動産価格が上昇している時代であれば、購入しても問題はあまり起こりませんでした。 でも現在は時代が遣います。やっぱり住宅を買いたいのであれば、やはり②や③の選択肢 をとっても十分に計算が合う程度、割安な条件で購入したいところです。
マイホームも住み続けるという選択肢がなくなった瞬間に、「投資用不動産」に姿を変えます。転勤族の場合、特にその可能性が高いので、これは投資なんだという意識を持っ て買うことをお勧めします。投資は「安く買って高く売る」のが基本です。今の世の中で
不動産の値上がり益を狙うのは簡単ではありませんが、少なくとも値下がりしにくい条件 で購入できるかが成否を分けるポイントになります。
転勤族が住宅を購入しようと考えるきっかけとして多いのが、子どもが転校ばかりでか わいそうというもの。行定さんは住宅を購入するなら単身赴任を覚悟している様子です。 単身赴任後の生活コストアップを考慮して、物件予算を決めることになりました。 転勤族の方は、転勤の辞令が出たら家族全員がどのように生活したいのか、日ごろから
家族聞のコミュニケーションを積極的にとって話し合っておきたいところですね。家を売るなら今すぐ無料査定しようで調べてみて。
Q.結婚して1年になります。夫婦共働きで貯蓄もそこそこ貯まっているので。今のう ちにマンションを買いたいと思っています。 5000万円程度の予算で物件を探し ています。注意点があれば、教えてください。
A.荒井さんご夫婦の合計年収は 1000万円。お若 いのにとても稼ぎ力があります ね。この稼ぎ力なら5000万円程度のマンション購入も問題なさそうに見えます。しかし、ひとたび住宅ロ lンを組んでしまえば、その返済は長期にわたる ことを肝に銘じなければなりません。 住宅購入プランを立てる際に重要なポイントは、今の穣ぎ力はどこまで 続くものなのかということ。特に妻の収入を見込んで住宅ロ lンを組む場 合、出産を挟むと収入が減ってしまう時期が発生しやすいものです。 そこで、妻に聞いてみると、「子どもを産んだら仕事を辞めたい」とあ っさり言います。夫は初めて聞いたようで、驚いている様子です。 仮に今の妻の年収400万円(手取り325万円)が印歳まで続いたと すると、お年間の手取り合計は1億725万円プラス退職金です[図61 4] 。途中、産休や育休などで減ることを想定しても1億円程度は十分見 込めます。この金額を見込んで住宅を買うのと、見込まないのとでは大き く状況が変わることは、言わずもがなですね。 では、子どもが生まれたら退職することを想定してみましょう。いった ん退職した後に、子どもが小学校に通い始めるお歳あたりからパ lト勤め (年収 100万円)を開始したとすると、 ω歳までの合計は2500万円ほど。この金額が決して少ないわけではありませんが、-億円と比べれば、わずか4分のー です。もちろん完全に仕事を辞めてしまえば、収入は当然ゼロ。つまり、妻の働き方次第 で、荒井家の手取り収入はゼロ11億円までのプレが生じるということです。 そうなると、今後妻がどう働くかによって物件選ぴを考えなければならないことが見え てきます。妻は子どもが生まれれば、教育上の観点から子どもが小さいときくらいは一緒 にいたいということで、仕事を辞める方針に変わりはありませんでした。夫も妻の意思を 尊重する方針で、夫の収入だけでも返済できるような物件を選ぶことにしました。当然な がら予算は大幅減額となり、 3000万円程度の物件を探すことにしました。将来的には 妻はパ Iトに出る考えですが、その収入は繰り上げ返済に使おうということになりました。 住宅購入は物件選ぴで勝負の大半が決まります。長期的な視野を持って慎重に検討しな ければなりません。妻が仕事を辞めるなら、住宅購入に限らずライフプランの変更を余儀 なくされるでしょう。このことを数字のインパクトとともに覚えておいてください。
Q.いま会社から家賃補助を毎月3万円もらっています。ただ、子どもが小学校にあが る前に戸建ての購入も検討しています。このまま家賃補助を受けながら賃貸住まい がいいのか、戸建てを購入したほうがいいのか悩んでいます。
A.古川さんのように、家賃補助の手当を放棄してまで住宅を買ったらいいのか悩 んでいる方は多いようです。シミュレ ーション を交えながら回答しましょう[図613] 。 まず賃貸のケlスを考えます。古川さんの現 在の家賃は叩万円 (2 年更新、更新料1カ月分の 家賃)。これを侃歳になるまで初年間計上する と、家賃補助を差し引いた実質の支出合計は2 886万円です。ちなみに、この間の家賃補助 は手取りで864万円。確かに大きい金額です。 -つ注意したいのは、家賃補助3万円をω 歳 まで単純に累計すると、 1080万円になるの ですが、古川さんの場合、補助が所得扱いにな っているため税金がかかります。したがって、ここでは所得税、住民税が差し引かれた。手取り。ベ lスで計算する必要があります。課税さ れているかどうか悩んだら、給与明細を見て確 認しましょう。 一方、購入のケlスを検討してみます。現在 住んでいる住宅と同等の条件の物件を探すと物 件価格は2800万円(諸費用は200万円) 程度かかります。仮に自己資金500万円とし、 2500万円の住宅ロ lンを組んだとしましょ う。全期間固定金利2・5%、期間初年とする と、月返済額は9万8780円になります。繰 り上げ返済をまったく行わないとして、総返済 額は約3556万円です。その他固定資産税や 修繕費なども合計すると、住宅ロ lンを完済す る侃歳までの初年間で約4656万円かかる計 算です。賃貸のケlスとの差は、 1770万円になりました(不動産価格や家賃の変動は考慮せず)。 つまり、賃貸を継続した場合、退職後にこの金額の範囲内で新しい物件を購入できれば、 結果的に φ安上がりeだったといえます。このころ、購入物件はすでに築初年以上経過し ていますから、建物の価値はほぼゼロに等しいでしょう。「資産価値」に着目した場合、 1770万円で、この時点での購入物件と同等以上の物件を買える可能性は十分にあるで し’ょ、っ。 現時点で購入するのであれば、やはりいかに割安に住宅を買うかがポイントになります。 みすみす家賃補助を手放すわけですから、通常以上に価格に敏感にならなければモッタイ ナイのです。 もちろん賃貸か購入か検討するには、金銭的な面のみならず、移動のしやすさや、持ち 家を持つ安心感、教育や生活環境など比較する点はたくさんあります。総合的に判断して ください。古川さんの場合、転勤も考えられるし、老後は夫婦二人で暮らせる家で十分と の考え方から、当面は賃貸暮らしをすることになりました。 ただし、家賃補助といった手当は、勤務先の今後の業績によって金額や支給要件が改正 されてしまう可能性もあるので過度な期待は禁物です。
Q.今年初歳になります。独身で、今のところ結婚の予定はありません。家賃を支払っ ていくのももったいないので、そろそろマンションの購入を考え始めました。どん なことに注意して購入したらよいでしょうか。
A.男性にしろ、女性にしろ、独身の方は羽歳前後に本格的に住宅購入を検討する人 が多くなります。木村さんもその 一人。却歳を過ぎると40歳までの年数が却年を切 ってく ることか ら、住宅ローンを組むことが困難に感じてくるためです。 木村さんの年収は850万円、貯蓄は1800万円あるそうです。買えるか買えないかでいえば、木村さんの資金力なら十分に買えるマンションはあるでしょう。問題は資金計 画ではなく、むしろ人生計画、ライフプランのほうにあります。 今は結婚の予定はないとのことですが、。予定は未定。。実際、木村さんのように独身時 代にマンションを購入し、その後結婚して、あらためて家族で住む住宅を購入する際に頭 を悩ます相談は珍しくありません。 ただし、「独身者は結婚するかもしれないので、マンションを買ってはいけない」とい うことではありません。ライフプランの変更の可能性を踏まえた物件選びが大事というこ とです。 木村さんも、ないといいながらも結婚をまったく考えていないわけではないようです。 なぜなら「結婚したら、貸せばいいと思っています」と言っていますから。どうやら、物 件を紹介している不動産業者からの受け売りのようですが、本当に他人に貸してメリット がある物件なのか検証が必要です。 木村さんが今検討している新築マンションは専有面積回平米で物件価格は4000万円。 仮にこの物件を賃貸に出したら家賃はいくらになりそうか調べてみると、月日万円が相場 でした。利回りは(13万×12カ月)÷4000万× 100=3・9%。いかがでしょうか?これでは、住宅ロlンの返済分、管理費・修繕積立金、固定資産税、空室リスクま で老撮するととても手を出せる物件ではありません。他人に貸すなら新築でも利回りは5 %欲しいところです。5%を上回れば、住宅ロ lンの返請を受け取る家賃で払うことがで きます。頭金をしっかり入れ、金利も低くできれば諸費用も払えるでしょう。 どうしても、この物件にこだわりがあり、家賃が月日万円しか取れないなら利回りが5 %になる水準である3120万円 (13万×12÷0.05)をメドに値引き交渉してみましょう。ここまでの値引きはなかなか難しそうですが。 独身だからといって中途半端な物件を買ってしまうと、結婚したら買い換える、もしく は他人に貸す可能性が高くなります。その可能性を考えると、最初から広い住宅を購入す る手もありますが、どうしても物件価格は高くなりますし、やっぱり結婚をしないことも。 なかなか難しいところです。 独身者は子どもがいない分、住宅を買いやすい。ところが、家族を持っている人に比べ ライフプランが変わる可能性が高く、しかもその方向性の変化も大きくなりがちです。住 宅を買うならどちらに転んでも大丈夫な買い方をすることが望ましいでしょう。そのため には、住み替えの邪魔にならないように、他人に貸してもよし、売ってもよしとなるよう割安に購入しておきたいところです。木村さんは現在検討しているマンションをやめて、 より割安に買える物件を探すことにしました。
Q.4歳と2歳の子どもがいます。戸建て住宅の購入を決め、いよいよ住宅口ーン選び に入りました。どのようなことに注意して口iンを組んだらいいでしょうか?
A.住宅口 ーンの総返済額を極力抑えるには、 3つの数字を小さくすることがポイン トです。「借入金額」「金利」「返済期間」です。 借入金額については、すでに物件が決定しているということなので、自己資金をいくら 出して、いくら借りるのかという問題になります。自己資金についてはあるだけ投入すれ ばいいというものではありません。 妻が長男の出産を機に仕事を辞めていることや、これから子どもの幼稚園の教育費がか かることを想定すると、貯蓄ペ ースが鈍っている今のタイミングで、あまり大きな金額を 投入するのは賢明ではありません。今後の資金繰りを老虐して手元に300万円ほど残す こととして、 400万円を充当する程度にしましょう。物件価格は2900万円ですから、 諸費用などを考えて2700万円を借り入れることになりました。 金利は、業者に勧められているローンだけではなく、幅広い金融機関から選びたいとこ ろです。吉田さんは、今後の金利変動によってローンの返済額が変わることを極力避けた い意向が強いので、今回はネット銀行の全期間固定金利型の住宅ローンを検討することと しました。全期間固定金利で2・5%のローンを選択しました。 最後に返済期間を決定しなくてはなりません。返済期聞は1年でも短くが基本です。夫は現在お歳なので、現在の会社の定年年齢であるω歳までに完済しようとすればお年以内 で組む必要があります。 ではここで、返済期間をお年で組んだ場合のキャッシュフロー表を見てみましょう。夫が訂歳、長男が高校入学の年から家計が赤字に転落。その後、じわりじわり貯 蓄額を取り崩し、夫日歳のときについに貯蓄が底を突いてしまいます。 借入期間を短くすることは、総返済額を落とす効果が期待できるものの、同時に毎回の 返済額がアップすることも意味します。無理して短くしすぎてしまうと、当面は順調に返 済できても、子どもの教育費がピークを迎えるころ、そのしわ寄せがやってきます。家計 が破綻してしまっては本末転倒です。住宅ローンを組むにはライフプランを長期的に見通 すことが欠かせません。特に、教育費のピークをいかに乗り切るかがとても重要です。 実はこのキャッシュフロー表は住宅ローンの借入期間をお年 から初年に延ばしただけで、後の収入や支出の条件は何も変えていません。これだけで破 綻は回避できました。総返済額は約207万円増えているのですが、より安定的に貯蓄が 推移しているのがよく分かります。返済期間お年の年間返済額は約145万円。年収との 比率で見ると約24%、妻のパート収入を見込んでも20%を下回りません。返済期間初年では年間返済額は約128万円で年収との比率は約担%。妻のパ lト収入を入れれば却%を 下回る水準であることにも注目です。 もう一つの方法として頭金を100万1200万円減らしてより多くの貯蓄を手元に残 し、返済期聞をお年にする手もありますが、これほどの余裕は出てきません。返請期間を 初年と長めに取って、繰り上げ返済は子どもが独立した後にしていきましょう。貯蓄の安 定感は、同時に気持ちの安定感にもつながります。ハラハラドキドキするようなロ 1ンを 組んではいけません。 このように、住宅ローンを組む際には、当面の収入と支出のバランスで考えるのではな く、長い人生の中で最も支出が膨らむ時期l!教育費のピiクを上手に乗り切れるかが非常に重要なのです。
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